Search Results

New Word
花嫁

一 「このまま踏み止まっていたら、玄徳はさておいて、呂布が、違約の敵と名乗って、総勢で攻めてくるにちがいない」  紀霊は、呂布を恐れた。  何だか呂布に一ぱい喰わされた気もするが、彼の太い神経には、まったく圧服されてしまった...

本文 草莽の巻 三国志
約2ヶ月 ago
張飛卒

一  白馬は疎林の細道を西北へ向ってまっしぐらに駆けて行った。秋風に舞う木の葉は、鞍上の劉備と芙蓉の影を、征箭のようにかすめた。  やがて曠い野に出た。  野に出ても、二人の身をなお、箭うなりがかすめた。今度のは木の葉のそれ...

本文 桃園の巻 三国志
約2ヶ月 ago
白芙蓉

一  それは約五十名ほどの賊の小隊であった。中に驢に乗っている二、三の賊将が鉄鞭を指して、何かいっていたように見えたが、やがて、馬元義の姿を見かけたか、寺のほうへ向って、一散に近づいてきた。 「やあ、李朱氾。遅かったじゃないか」...

本文 桃園の巻 三国志
約2ヶ月 ago
七軍魚鼈となる

一  父の矢創も日ましに癒えてゆく様子なので、一時はしおれていた関平も、 「もう心配はない。この上は一転して、攻勢に出で、魏の慢心を挫ぎ、わが実力の程を見せてくれねばならん」と、帷幕の人々と額をあつめて作戦をねっていた。  ...

本文 三国志 遠南の巻
約2ヶ月 ago
功なき関羽

一  難路へかかったため、全軍、まったく進退を失い、雪は吹き積もるばかりなので、曹操は焦だって、馬上から叱った。 「どうしたのだ、先鋒の隊は」  前隊の将士は、泣かんばかりな顔を揃えて、雪風の中から答えた。 「ゆうべの大...

本文 望蜀の巻 三国志
約2ヶ月 ago
臨戦第一課

一  この当時である。曹操は大いに職制改革をやっていた。つねに内政の清新をはかり、有能な人物はどしどし登用して、閣僚の強化につとめ、 (事あれば、いつでも)という、いわゆる臨戦態勢をととのえていた。  毛玠が東曹掾に任じられ...

本文 三国志 赤壁の巻
約2ヶ月 ago