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具眼の士

一  多年軍需相として、重要な内政の一面に才腕をふるっていた李厳の退職は、何といっても、蜀軍の一時的休養と、延いては国内諸部面の大刷新を促さずにはおかなかった。  蜀道の嶮岨は、事実、誰がその責任者に当っても、克服することのでき...

五丈原の巻 本文 三国志
7ヶ月 ago
二次出師表

一  蜀呉の同盟はここしばらく何の変更も見せていない。  孔明が南蛮に遠征する以前、魏の曹丕が大船艦を建造して呉への侵寇を企てた以前において、かの鄧芝を使いとして、呉に修交を求め、呉も張蘊を答礼によこして、それを機会にむすばれた...

五丈原の巻 本文 三国志
7ヶ月 ago
建艦総力

一  魏ではこのところ、ふたりの重臣を相次いで失った。大司馬曹仁と謀士賈詡の病死である。いずれも大きな国家的損失であった。 「呉が蜀と同盟を結びました」  折も折、侍中辛毘からこう聞かされたとき、皇帝曹丕は、 「まちがい...

出師の巻 本文 三国志
7ヶ月 ago
梅酸・夏の陣

一  年明けて、建安三年。  曹操もはや四十を幾つかこえ、威容人品ふたつながら備わって、覇気熱情も日頃は温雅典麗な貴人の風につつまれている。時には閑を愛して独り書を読み、詩作にふけり、終日、春闌の室を出ることもなかった。また或る...

本文 草莽の巻 三国志
7ヶ月 ago
功なき関羽

一  難路へかかったため、全軍、まったく進退を失い、雪は吹き積もるばかりなので、曹操は焦だって、馬上から叱った。 「どうしたのだ、先鋒の隊は」  前隊の将士は、泣かんばかりな顔を揃えて、雪風の中から答えた。 「ゆうべの大...

本文 望蜀の巻 三国志
7ヶ月 ago
臨戦第一課

一  この当時である。曹操は大いに職制改革をやっていた。つねに内政の清新をはかり、有能な人物はどしどし登用して、閣僚の強化につとめ、 (事あれば、いつでも)という、いわゆる臨戦態勢をととのえていた。  毛玠が東曹掾に任じられ...

本文 三国志 赤壁の巻
7ヶ月 ago