冒頭 允誠(いんせい)とは、後漢末の武人鮑信(ほうしん)が用いた字(あざな)です。吉川英治『三国志』では「済北の相、鮑信、字は允誠」として、反董卓の諸侯が集まる場の名簿的な列挙の中で示されます。 概要 字は、成人後に...
一 さて。――日も経て。 曹操はようやく父のいる郷土まで行き着いた。 そこは河南の陳留(開封の東南)と呼ぶ地方である。沃土は広く豊饒であった。南方の文化は北部の重厚とちがって進取的であり、人は敏活で機智の眼がするどく働...