冒頭 劉母公(りゅうぼこう)とは、吉川英治『三国志』で劉備(玄徳)の母を敬って呼ぶ称です。作中では、義兄弟の契りを結んだ張飛が「尊敬すべきおっ母さん」として席へ迎えようとし、劉備の家族的背景を示す存在として扱われます。 生涯...
一 桃園へ行ってみると、関羽と張飛のふたりは、近所の男を雇ってきて、園内の中央に、もう祭壇を作っていた。 壇の四方には、笹竹を建て、清縄をめぐらして金紙銀箋の華をつらね、土製の白馬を贄にして天を祭り、烏牛を屠ったことにして、...