冒頭 呉城(ごじょう)とは、江東の呉郡方面にある城郭都市で、孫策が勢力をのばす過程で攻囲の対象となった城です。 概要 呉の地は長江下流域の水運と平野部の生産力を背景に諸勢力が割拠しやすく、要地の城は軍事拠点であると同...
冒頭 厳与(げんよ)とは、江東の呉郡一帯で勢力を張った厳白虎の弟で、孫策の江東平定戦において兄の意を伝える講和使者として動き、交渉決裂の末に孫策に斬られた人物です。 生涯 厳白虎が自ら「東呉の徳王」と称して呉郡に威を...
冒頭 厳白虎(げんぱくこ)とは、江東の呉郡一帯で勢力を張り、自ら「東呉の徳王」と称した地方雄です。孫策の江東平定戦における主要な抵抗勢力として位置づけられます。 生涯 孫策の南進を聞くと動揺し、弟の厳与を楓橋へ出して...
一 ひとまず、江東も平定した。 軍勢は日ましに増強するばかりだし、威風は遠近をなびかせて、孫策の統業は、ここにその一段階を上がったといってよい。 「ここが大事だ。ここで自分はなにをなすべきだろうか?」 孫策は自問自...
一 七日にわたる婚儀の盛典やら祝賀の催しに、呉宮の内外から国中まで、 「めでたい。めでたい」 と、千載万歳を謳歌している中で、独りひそかに、 「何たることだ」と、予想の逆転と、計の齟齬に、鬱憤のやりばもなく、仮病をと...
一 喬国老の邸では、この大賓をふいに迎えて、驚きと混雑に、ごった返した。 「えっ。皇叔と呉妹君との結婚の談があったのですって?」 初耳とみえて、喬国老は、桃のような血色を見せながら、眼をまろくした。 「しかし、それは...
一 孫高、傅嬰の二人は、その夜すぐ兵五十人をつれて、戴員の邸を襲い、 「仇の片割れ」と、その首を取って主君の夫人徐氏へ献じた。 徐氏はすぐ喪服をかぶって、亡夫の霊を祭り、嬀覧、戴員二つの首を供えて、 「お怨みをはらし...
一 「あっ、何だろう?」 宿直の人々は、びっくりした。真夜半である。燭が白々と、もう四更に近い頃。 寝殿の帳裡ふかく、突然、孫策の声らしく、つづけさまに絶叫がもれた。すさまじい物音もする。 「何事?」と、典医や武士も...
一 下邳は徐州から東方の山地で、寄手第六軍の大将韓暹は、ここから徐州へ通じる道を抑え、司令部を山中の嘯松寺において、総攻撃の日を待っている。 もちろん、街道の交通は止まっている。野にも部落にも兵が満ちていた。 ――けれ...