一 この時の会戦では、司馬懿は全く一敗地にまみれ去ったものといえる。魏軍の損害もまたおびただしい。以来、渭水の陣営は、内に深く守って、ふたたび鳴りをひそめてしまった。 孔明は、拠るところの祁山へ兵を収めたが、勝ち軍に驕るなか...