冒頭 皇天后土(こうてんこうど)とは、天をつかさどる神聖な天と、地をつかさどる神聖な地を並べて称え、誓い・祈り・訴えの相手として呼びかける定型句です。吉川英治『三国志』では「皇天后土、祖宗の明霊よ、仰ぎねがわくば、これを鑒せよ...
一 さて。――日も経て。 曹操はようやく父のいる郷土まで行き着いた。 そこは河南の陳留(開封の東南)と呼ぶ地方である。沃土は広く豊饒であった。南方の文化は北部の重厚とちがって進取的であり、人は敏活で機智の眼がするどく働...