冒頭 三顧の礼(さんこのれい)とは、目上の者が賢人を迎えるため、同じ相手のもとへ三度おもむいて礼を尽くすことを指す言葉です。吉川英治『三国志』では、劉備玄徳が諸葛亮孔明を迎えるにあたり「三顧の礼を尽す」として語られます。 概...
一 次の日の朝まだき。 徐庶は小鳥の声とともに邸を出ていた。ゆうべは夜もすがら寝もやらずに明かしたらしい瞼である。今朝、新野の城門を通った者では、彼が一番早かった。 「単福ではないか。いつにない早い出仕。何事が起ったのか...
一 于禁は四日目に帰ってきた。 そのあいだ曹操は落着かない容子に見えた。しきりに結果を待ちわびていたらしい。 「ただいま立ち帰りました。遠く追いついて、蔡夫人、劉琮ともに、かくの如く、首にして参りました」 于禁の報...