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New Word成都鳴動
一 宮殿の廂をこえて、月の光は玄徳の膝の辺まで映している。妃は、燭が消えているのに気づいて、侍女を呼んで明りをつけさせながら、 「どうなさいましたか」 と、玄徳の側へ寄った。 「いや、几に倚って、独り書を読んでいたの...
出師の巻
本文
三国志
七軍魚鼈となる
一 父の矢創も日ましに癒えてゆく様子なので、一時はしおれていた関平も、 「もう心配はない。この上は一転して、攻勢に出で、魏の慢心を挫ぎ、わが実力の程を見せてくれねばならん」と、帷幕の人々と額をあつめて作戦をねっていた。 ...
本文
三国志
遠南の巻
敗将
一 張飛の軍勢はすさまじい勢いで進撃した。魏延、雷同を両翼とした態勢もよかったのだ。逃げ足立った敵を追いまくり、切りふせ、蹴ちらして、凱歌は到るところにあがった。 張郃が自信満々に構えた三ヵ所の陣は、またたく間に打ち破られ、...
本文
三国志
遠南の巻
冬将軍
一 冬が来た。 連戦連勝の蜀軍は、巫峡、建平、夷陵にわたる七十余里の戦線を堅持して、章武二年の正月を迎えた。 賀春の酒を、近臣に賜うの日、帝玄徳も微酔して、 「雪か、わが鬢髪か。思えば朕も老いたが、また帷幕の諸大将...
出師の巻
本文
三国志
成都
三国志
地名