冒頭 天下三分の計(てんかさんぶんのけい)とは、諸葛孔明が劉備に示した政略と軍略の大方針で、曹操が北を、孫権が南を押さえる情勢のなかで、劉備が荊州と益州を基盤として第三の勢力を樹立し、鼎足の形で天下を三分して対抗均衡を作る構想...
一 十年語り合っても理解し得ない人と人もあるし、一夕の間に百年の知己となる人と人もある。 玄徳と孔明とは、お互いに、一見旧知のごとき情を抱いた。いわゆる意気相許したというものであろう。 孔明は、やがて云った。 「も...