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檻車

一  義はあっても、官爵はない。勇はあっても、官旗を持たない。そのために玄徳の軍は、どこまでも、私兵としか扱われなかった。 (よく戦ってくれた)と、恩賞の沙汰か、ねぎらいの言葉でもあるかと思いのほか、休むいとまもなく、(ここはも...

本文 桃園の巻 三国志
2 days ago
ネジ

一 「張虎と楽綝か。早速見えて大儀だった。まあ、腰かけてくれ」 「懿都督。何事ですか」 「ほかでもないが、近頃、敵の孔明がたくさんにつくらせたという木牛流馬なるものを、貴公らは見たか」 「いやまだ目撃しません」 「剣...

五丈原の巻 本文 三国志
2 days ago

一  呉の境から退いて、司馬懿が洛陽に留っているのを、時の魏人は、この時勢に閑を偸むものなりと非難していたが、ここ数日にわたってまた、 (孔明がふたたび祁山に出てきた。ために、魏の先鋒の大将は幾人も戦死した)  という情報が...

五丈原の巻 本文 三国志
2 days ago
北斗七星旗

一  青貝の粉を刷いたような星は満天にまたたいていたが、十方の闇は果てなく広く、果てなく濃かった。陰々たる微風は面を撫で、夜気はひややかに骨に沁む。 「なるほど、妖気が吹いてくる――」  仲達は眸をこらして遠くを望み見ていた...

五丈原の巻 本文 三国志
2 days ago
戦車と地雷

一  この日は、藤甲兵の全軍に、兀突骨もみずから指揮に立って、江を渡ってきた。  蜀兵は、抗戦に努めると見せかけながら、次第に崩れ立ち、やがて算をみだして、旗、得物、盔を打ち捨て、われがちに退却した。  そして、一竿の白旗が...

出師の巻 本文 三国志
2 days ago
白帝城

一  敵を誘うに、漫罵愚弄して彼の怒りを駆ろうとするのは、もう兵法として古すぎる。  で、蜀軍はわざと虚陣の油断を見せたり、弱兵を前に立てたり、日々工夫して、釣りだしを策してみたが、呉は土龍のように、依然として陣地から一歩も出て...

出師の巻 本文 三国志
2 days ago
孔明を訪う

一  徐庶に別れて後、玄徳は一時、なんとなく空虚だった。  茫然と、幾日かを過したが、 「そうだ。孔明。――彼が別れる際に云いのこした孔明を訪ねてみよう」  と、側臣を集めて、急に、そのことについて、人々の意見を徴してい...

孔明の巻 本文 三国志
2 days ago
梅酸・夏の陣

一  年明けて、建安三年。  曹操もはや四十を幾つかこえ、威容人品ふたつながら備わって、覇気熱情も日頃は温雅典麗な貴人の風につつまれている。時には閑を愛して独り書を読み、詩作にふけり、終日、春闌の室を出ることもなかった。また或る...

本文 草莽の巻 三国志
2 days ago
荊州往来

一  周瑜は、その後も柴桑にいて瘡養生をしていたが、勅使に接して、思いがけぬ叙封の沙汰を拝すると、たちまち病も忘れて、呉侯孫権へ、次のような書簡をしたためて送った。 天子、詔を降して、いま不肖周瑜に、南郡の太守に封ずとの恩命があり...

本文 望蜀の巻 三国志
2 days ago
青梅、酒ヲ煮テ、英雄ヲ論ズ

一 「張飛。――欠伸か」 「ムム、関羽か。毎日、することもないからな」 「また、飲んだのだろう」 「いや、飲まん飲まん」 「夏が近いな、もう……」 「梅の実も大きくなってきた。しかし一体、うちの大将は、どうしたも...

臣道の巻 本文 三国志
2 days ago
七軍魚鼈となる

一  父の矢創も日ましに癒えてゆく様子なので、一時はしおれていた関平も、 「もう心配はない。この上は一転して、攻勢に出で、魏の慢心を挫ぎ、わが実力の程を見せてくれねばならん」と、帷幕の人々と額をあつめて作戦をねっていた。  ...

本文 三国志 遠南の巻
2 days ago
山陰

三国志 地名
8 days ago