冒頭 黄県(こうけん)とは、太史慈が「故郷の黄県東莱」へ身をひそめて再起の時機を待とうと考える際に挙げられる、東莱に属する県名です。 概要 作中では、戦場からの離脱を図る太史慈が、追撃を受けつつも退路の果てに想起する...
冒頭 東莱(とうらい)とは、後漢末から三国時代にかけて青州の東端に置かれた郡(地方行政区画)で、山東半島の沿海部一帯を指す地名です。作中では人物の出身地を示す呼称として現れ、「東莱の太史慈」のように用いられます。 概要 ...
冒頭 太史慈(たいしじ)とは、江東勢力の伸長期に孫策・孫権に仕え、騎射と武勇で名を知られた呉の武将です。元は東莱の人として名乗り、劉繇配下として孫策と対峙したのち、捕縛を経て孫策の幕下に加わります。 生涯 劉繇の陣中...
一 「違わぬ違わぬ」 孫策は、振向きもしない。 供の諸将は、怪しんで、 「味方の陣地は、北の道を降りるのですが」と、重ねていうと、 「だから南へ降りるのだ。ここまで来て、空しく北へ降りるのは遺憾千万ではないか。…...
一 槍の先に、何やら白い布をくくりつけ、それを振りながらまっしぐらに駈けてくる敵将を見、曹操の兵は、 「待てっ、何者だ」と、たちまち捕えて、姓名や目的を詰問した。 「わしは、曹丞相の旧友だ。南陽の許攸といえば、きっと覚えて...
一 曠の陣頭で、晴々と、太史慈に笑いかえされたので、年少な孫策は、 「よしッ今日こそ、きのうの勝負をつけてみせる」と、馬を躍らしかけた。 「待ちたまえ」と、腹心の程普は、あわてて彼の馬前に立ちふさがりながら、 「口賢い...
一 かくて、小覇王孫郎の名は、旭日のような勢いとなり、江東一帯の地は、その武威にあらまし慴伏してしまったが、ここになお頑健な歯のように、根ぶかく歯肉たる旧領を守って、容易に抜きとれない一勢力が残っていた。 太史慈、字は子義。...