大青龍刀(だいせいりゅうとう)とは 関羽(雲長)が振るう巨大な刃を指す呼称で、吉川英治『三国志』では「八十二斤と称する大青龍刀」として描かれる、騎上から豪烈に薙ぎ払う象徴的な武器である 。 呼称 作中では「大青龍刀」と呼ばれ...
一 劉岱、王忠は、やがて許都へたち還ると、すぐ曹操にまみえて、こう伏答した。 「玄徳にはなんの野心もありません。ひたすら朝廷をうやまい、丞相にも服しております。のみならず土地の民望は篤く、よく将士を用い、敵のわれわれに対してす...
一 許都に帰ると、曹操はさっそく府にあらわれて、諸官の部員から徐州の戦況を聞きとった。 一名の部員はいう。 「戦況は八月以来、なんの変化もないようであります。すなわち丞相のお旨にしたがい、発向の折、親しく賜わった丞相旗を...
一 どうも煮えきらない玄徳の命令である。争気満々たる張飛には、それがもの足らなかった。 「劉岱が虎牢関でよく戦ったことぐらいは、此方とても存じておる。さればとて、何程のことがあろう。即刻、馳せ向って、この張飛が、彼奴をひッ掴ん...
一 その頃、北海(山東省・寿光県)の太守孔融は、将軍に任命されて、都に逗留していたが、河北の大軍が、黎陽まで進出してきたと聞いて、すぐさま相府に馳けつけ、曹操に謁して、こう直言した。 「袁紹とは決して軽々しく戦えません。多少は...