冒頭 篆字(てんじ)とは、古代中国で用いられた書体で、印章や金石文の刻字に適した、線が均整で装飾性の強い文字です。吉川英治『三国志』では、伝国の玉璽に彫られた印文を読む場面で「篆字《てんじ》の印文」として現れます 。 概要 ...
一 ――一方。 洛陽の焦土に残った諸侯たちの動静はどうかというに。 ここはまだ濛々と余燼のけむりに満ちている。 七日七夜も焼けつづけたが、なお大地は冷めなかった。 諸侯の兵は、思い思いに陣取って消火に努めて...