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New Word蟠桃河
地名
橋畔風談
一 蟠桃河の水は紅くなった。両岸の桃園は紅霞をひき、夜は眉のような月が香った。 けれど、その水にも、詩を詠む人を乗せた一艘の舟もないし、杖をひいて逍遥する雅人の影もなかった。 「おっ母さん、行ってきますよ」 「ああ、...
本文
桃園の巻
三国志
桑の家
一 涿県の楼桑村は、戸数二、三百の小駅であったが、春秋は北から南へ、南から北へと流れる旅人の多くが、この宿場で驢をつなぐので、酒を売る旗亭もあれば、胡弓を弾くひなびた妓などもいて相当に賑わっていた。 この地はまた、太守劉焉の...
本文
桃園の巻
三国志
三花一瓶
一 母と子は、仕事の庭に、きょうも他念なく、蓆機に向って、蓆を織っていた。 がたん…… ことん がたん 水車の回るような単調な音がくり返されていた。 だが、その音にも、きょうはなんとなく活気があり、歓...
本文
桃園の巻
三国志
童学草舎
一 城壁の望楼で、今しがた、鼓が鳴った。 市は宵の燈となった。 張飛は一度、市の辻へ帰った。そして昼間ひろげていた猪の露店をしまい、猪の股や肉切り庖丁などを苞にくくって持つとまた馳けだした。 「やあ、遅かったか」 ...
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桃園の巻
三国志