趙岑(ちょうしん)とは 後漢末期の武将で、董卓の配下として登場する人物。『三国志演義』や吉川英治『三国志』に描かれるが、史実では存在が不確かで記録がほとんどない。 生涯 董卓の命を受け、李蒙とともに一万の兵を率いて汜水関の守備に...
一 この暁。 洛陽の丞相府は、なんとなく、色めき立っていた。 次々と着いてくる早馬は、武衛門の楊柳に、何頭となくつながれて、心ありげに、いななきぬいていた。 「丞相、お目をさまして下さい」 李儒は、顔色をかえ...
一 味方の大捷に、曹操をはじめ、十八ヵ国の諸侯は本陣に雲集して、よろこびを動揺めかせていた。 そのうちに、討取った敵の首級何万を検し大坑へ葬った。 「この何万の首のうちに、一つの呂布の首がないのだけは、遺憾だな」 ...