冒頭 郷兵(きょうへい)とは、郷里や村落など地域共同体を単位に編成され、治安維持や非常時の動員に用いられる在地の兵、すなわち地方の自衛的な武装集団です。常備軍や中央の正規軍に比べて、地縁によって集められやすく、平時は生業を持つ...
冒頭 涿郡(たくぐん)とは、後漢の行政区画である郡の一つで、幽州に属した地域です。吉川英治『三国志』では「幽州涿郡(河北省・涿県)」として示され、物語初期の義兵結成と官軍参加の舞台になります。 概要 涿郡は郡治となる府城を中...
一 その翌日である。玄徳たち三名は、にわかに五台山麓の地、劉恢の邸宅から一時身を去ることになった。 別れにのぞんで、主の劉恢は、落魄の豪傑玄徳らのために別離の小宴をひらいて、さていうには、 「また、時をうかがって、この地...
一 それより前に、関羽は、玄徳の書をたずさえて、幽州涿郡(河北省・涿県)の大守劉焉のもとへ使いしていた。 太守劉焉は、何事かと、関羽を城館に入れて、庁堂で接見した。 関羽は、礼をほどこして後、 「太守には今、士を四...
一 忽然と、蒙古高原にあらわれて、胡夷の猛兵をしたがえ、隴西(甘粛省)の州郡をたちまち伐り奪って、日に日に旗を増している一軍があった。 建安十八年の秋八月である。この蒙古軍の大将は、さきに曹操に破られて、どこへか落ちて行った...