九州
No content available.
No content available.
「次には、荊州の劉表でしょうか」 。「劉表」 。「威は九州を鎮めて、八俊と呼ばれ、領治にも見るべきものがあるとか、聞き及んでいますが」 。「だめ、だめ、領治など、彼の部下のちょっぴり小利巧なやつがやっているに過ぎん。劉表の短所は、なんといっても、酒色に溺れやすいことだ。
「では、どれ程に優遇したら、そちの功を顕すに足りるというのか」 。「さればです」と、魯粛がいった。「わが君が、一日も早く、九州のことごとくを統べ治めて、呉の帝業を万代にし給い、そのとき安車蒲輪をもって、それがしをお迎え下されたら、魯粛の本望も初めて成れりというものでしょう」 。「そうか。いかにも。