舌戦
これに当るはみずから死を求めるのみ。これを避けるは兵家の常道であり、また百年の大志を後に期し給うからである。――とはいえ、白河の激水に、夏侯惇、曹仁の輩を奔流の計にもてあそび、博望の谿間にその先鋒を焼き爛し、わが軍としては、退くも堂々、決して醜い潰走はしていません。――ただ当陽の野においては、みじめなる離散を一時体験しましたが、これとて、新野の百姓老幼数万のものが、君の徳を慕いまいらせ、陸続ついて来たために――一日の行程わずか十里、ついに江陵に入ることができなかった結果です。それもまた主君玄...
本文
三国志
赤壁の巻