陳大夫
「むかし、漢の高祖は、泗上の一亭長から、身を興し、四百年の帝業を創てた。しかし、漢室の末、すでに天数尽き、天下は治まらない。わが家は、四世三公を経、百姓に帰服され、予が代にいたって、今や衆望沸き、力備わり、天応命順の理に促され、今日、九五の位に即くこととなった。爾らもろもろの臣、朕を輔けて、政事に忠良なれ」 。 彼はすっかり帝王になりすましてから群臣に告げ、号を仲氏と立て、台省官府の制を布き、龍鳳の輦にのって南北の郊を祭り、馮氏のむすめを皇后とし、後宮の美姫数百人にはみな綺羅錦繍を粧わせ、...
本文
草莽の巻
三国志