豆を蒔く
そして曹叡みずからは、満寵そのほかの大将を従えて、合淝の城へ進出した。 この防呉作戦については、叡帝親征の事が決る前に、その廟議でも大いに議論のあった所であるが、結局、先帝以来、不敗の例となっている要路と作戦を踏襲することになったものである。 先陣に立った満寵は、巣湖の辺まできて、はるか彼方の岸を見ると、呉の兵船は、湖口の内外に、檣頭の旗をひるがえして、林の如く密集していた。「ああ旺なものだ。魏と蜀は、ここ連年にわたって、祁山と渭水に、莫大な国費と兵力を消耗してきているが、呉のみは独りほとん...
五丈原の巻
本文
三国志