持久戦
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許攸は、自分の手で、使いを生け捕ったことなど、つぶさに話して、 。「丞相の軍は小勢で、敵の大軍に対し、しかも兵糧は尽きて、今日にも迫っている場合でしょう。なぜ敵の好む持久戦にひきずられ、自滅を待っておいでになるか、それがしに分りません」 。 と、いった。 曹操はすっかり兜をぬいで、速戦即決に出たいにも名策はないし持久を計るには兵糧がない。
しかもなお、司馬懿が、額を撫でて、 。「まずまず、これで味方にとって大幸というべしだ」 。 と、喜悦したわけは、持久戦を以て対するならば、彼にも自信があったからである。 ただ困るのは、大局の見通しを持たぬ麾下が、ややもすると彼を軽んじて、 。(卑怯な総帥、臆病な都督)と、あげつらい、陣中の紀綱をみだしがちなことであった。