名医
こう聞いた王朗は、仰天して城を出た。そして査涜へ駆けつける途中、またも孫策の伏兵にかかって、ついに王朗の兵は完膚なきまでに殲滅された。 王朗は、ようやく身をもって死地をのがれ、海隅(浙江省・南隅)へ逃げ落ちて行ったが、厳白虎は余杭(浙江省・杭州)へさして奔ってゆく途中、元代という男に酒を飲まされて、熟睡しているところを、首を斬られてしまった。 元代は、その首を孫策へ献じて、恩賞にあずかった。 こうして、会稽の城も、孫策の手に落ち、南方の地方はほとんど彼の統治下になびいたので、叔父、孫静を、...
本文
草莽の巻
三国志