檀渓を跳ぶ
ご念までもなく、助太刀いたすが、して、貴君にはどんな用意があるのか」 。「実はすでに――東の方は峴山の道を、蔡和の手勢五千余騎で塞がせ、南の外門路一帯には、蔡仲に三千騎をさずけて伏兵とさせてある。なお、北門には、蔡勲の数千騎が固めて蟻の這いでる隙もないようにしているが……ただ西の門は、一路檀渓の流れに行きあたり、舟でもなければ渡ることはできないから、ここはまず安心して、ざっと、以上の通り手配はすべてととのっておる」 。「なるほど、必殺のご用意、この中に置かれては、いかな鬼神でも、遁れる術...
孔明の巻
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三国志