西山
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「西山」登場回数
合計: 9回「西山」が登場する場面
7件好敵手
――われには神の加護あり…… 。 と、孫策がいったとおり、光武帝の神霊が、早くも奇瑞をあらわして味方したもうかと思われたが、それは彼の幕将周瑜が、孫策の帰りがおそいので、手兵五百を率いてさがしに来たものだった。 そしてすでに陽も西山に沈もうとする頃、急に、黒雲白雲たちこめて、沛然と大雨がふりそそいできた。 それこそ神雨だったかも知れない。 両軍、相引きに退いて、人馬の喚きも消え去った後、山谷の空には、五彩の夕虹がかかっていた。
成都鳴動
(待て、待て。義弟) 。 玄徳は夢中にさけびながらその影を追って、前殿の廻廊まで走り出したが、そのとき宙天一痕の月が鞠のように飛んで西山へ落ちたと見えたので、あっと面をおおいながらそれへ倒れてしまった。 夢は夢に過ぎなかったが、彼が前殿の廊で仆れていたのは事実であった。孔明はその朝、常より早めに軍師府へ姿を見せていたが、舎人から噂を聞いて、すぐ漢中王の内殿を訪れた。
新野を捨てて
」と、一歩一歩、敵の伏兵を警戒しながら、緊張をつづけて進んだが、防ぎに出る敵も支えに立つ敵も現れなかった。 こうなると、張合いのないよりは一層、無気味な気抜けに襲われた。陽はいつか西山に沈み、山ふところは暗く、東の峰の一方が夕月にほの明るかった。「やっ。 ……あの音は」 。
木門道
その吠面にベソ掻くな」 。 遂に彼は司馬懿の戒めもわすれて、木門道の谷まで駈け込んでしまった。 しかも時はようやく薄暮に迫って、西山の肩に茜を見るほか谷の内はすでに仄暗い。魏の将士は口々に後ろから、 。「将軍、帰り給え。
殺地の客
独り船窓に倚って、恍然と、外の水や空を見ていた。 三江をさかのぼること七、八十里、大小の兵船は蝟集していた。江岸いたるところに水寨を構え、周瑜はその中央の地点に位する西山をうしろにとって水陸の総司令部となし、五十里余にわたって陣屋、柵門を構築し、天日の光もさえぎるばかり、翻々颯々、旗幡大旆を植えならべた。「孔明もあとから来ているそうだが……」 。 と彼はその本陣で、魯粛に会うとすぐいった。
老将の功
と、いえば、夏侯徳は健気なりと喜んで、兵を与えた。 韓浩は武者振いして三千余騎を従え、山を下って行った。 一方、黄忠は、ひたむきに馬を進めて、止るところを知らず、日もすでに西山に没し、天蕩山の嶮は、いよいよはげしく前をはばむばかりである。劉封はこの情勢を見て、黄忠に向い、 。「日もすでに暮れ落ち、軍勢の疲労もますますつのるばかりです。
鳳雛・巣を出ず
そのあいだ、この辺につないでおくのも足手まとい。誰かある。 こやつを西山の山小舎へでもほうりこんでおけ。曹操を破って後、鞭の百打を喰らわせて、江北へ追っ放してくれるから」 。 と、蒋幹を睨みつけ、左右の武将に向って、虎のごとく云いつけた。