冒頭 呂公(りょこう)とは、荊州の牧・劉表に仕え、襄陽城が孫堅軍に囲まれた際に、包囲突破の使者を務めた武人です。 生涯 劉表の陣営で、蒯良の進言により「袁紹へ援軍を乞う使い」として選ばれ、みずから進み出て任を受けます...
冒頭 峴山(けんざん)とは、荊州の要地である襄陽の近傍にある山で、吉川英治『三国志』では「湖北省・襄陽の東」と注記され、襄陽城外の戦闘や軍の進退に関わる地勢として登場します。 概要 襄陽を中心とする漢水流域の軍事行動...
一 遷都以後、日を経るに従って、長安の都は、おいおいに王城街の繁華を呈し、秩序も大いにあらたまって来た。 董卓の豪勢なることは、ここへ遷ってからも、相変らずだった。 彼は、天子を擁して、天子の後見をもって任じ、位は諸大...
一 旋風のあった翌日である。 襄陽城の内で、蒯良は、劉表のまえに出て、ひそかに進言していた。 「きのうの天変は凡事ではありません。お気づきになりましたか」 「ムム。あの狂風か」 「昼の狂風も狂風ですが、夜に入って...
一 蔡瑁と蔡夫人の調略は、その後もやまなかった。一度の失敗は、却ってそれをつのらせた傾きさえある。 「どうしても、玄徳を除かなければ――」と、躍起になって考えた。 けれども肝腎な劉表がそれを許さない。同じ漢室の裔ではある...