三族

冒頭
三族(さんぞく)とは、罪人本人だけでなく、その近親者まで連座させて処罰対象に含めるときに用いられる語で、三族を捕える、三族を罪する、三族を罰すなどの形で現れます。作中では、董卓張温の罪を理由に「彼の三族も…残らず刑に処し終った」と語る場面があり 、権力者が威嚇と粛清の手段として用いる語として位置づけられています。
 
概要
三族は、個人の罪が家や血縁に波及するという観念にもとづく処罰単位を指し、政敵排除や反逆摘発の局面で、縁故者を広く拘束・処刑する口実になり得ます。曹操伏完事件で「伏完以下、彼の三族を召し捕って…縁故の者は一名も余すな」と命じる描写 は、三族が「本人周辺を一括して断つ」発想と結びついていることを示します。
 
意味
三族の具体的範囲は時代・用例で揺れますが、一般には近親者の主要な系統をまとめた呼称として理解され、個別の人物の処断にとどまらず、家門全体を断絶させる効果を持ちます。作中でも、金褘の事件で「金褘の三族も、すべて死をこうむった」と記され 、反乱や陰謀に連なる者を広く絶つ結末として用いられています。
 
当時の文脈での使われ方
布告や命令の言葉として、服従の強制に直結します。袁譚の首を嘆く者があれば「その三族を罰す」と郡県へ布令する例 は、感情表明さえ政治的禁忌となり得る状況で、三族が威嚇の決め文句として働くことを示します。また、曹操孔明を憎んで「草の根を分けても、彼の三族を捕えてこい」と厳命する記述 では、本人不在でも親族探索・摘発へ向かう論理が描かれています。
 
史実との違い
吉川三国志では三族が権力的威嚇や粛清の語として集中的に現れる一方、史実・演義での適用範囲や実施の確実性は事件ごとに差があり、作中ほど一律に「三族皆殺し」と断定できない場合もあります。
「三族」登場回数
合計: 11回
0 0 1 2 3 0 桃園の巻 2 群星の巻 0 草莽の巻 2 臣道の巻 3 孔明の巻 1 赤壁の巻 0 望蜀の巻 3 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約3時間前