千金
冒頭
千金(せんきん)とは、金(かね)を千ほどに積んだ額をいう漢語で、転じて非常に大きな財貨や高額の報酬を指す言葉です。
意味
後漢末から三国時代の文脈では、実際に金属としての「金」を数量で数える表現であると同時に、「莫大な恩賞」「破格の懸賞金」「多額の贈与」を示す誇張表現としても用いられます。軍功に対する賞や、人物の招聘に際しての厚遇、あるいは密談のための贈賄など、金銭が政治・軍事の手段として動く場面で現れやすい語です。
用法
千金は「千金を投ず」「千金を惜しまず」のように、目的のために大金を費やす意や、重い恩賞を与える意で使われます。また別義として、他家の娘を敬って呼ぶ語としての「千金」があり、身分ある家の令嬢を指す婉曲表現として古典語で見られます。三国志の時代描写では、前者の「巨額」を表す用法が中心になります。
吉川三国志での扱いと史実や演義との違い
吉川三国志での千金は古典的な誇張表現として機能しやすく、史料上の具体的な貨幣制度や実額とは必ずしも対応しない場合があります。