二度祁山に出づ
たとえば突撃や速度の必要には、散騎隊武騎隊を新たに編制して、馬に練達した将校をその部に配属し、また従来、弩弓手として位置も活用も低かったものを、新たに孔明が発明した偉力ある新武器を加えて、独立した一部隊をつくり、この部将を「連弩士」とよんだ。 連弩というのは、まったく彼が発明した新鋭器で、鉄箭八寸ほどの短い矢が、一弩を放つと、十矢ずつ飛ぶのである。 また大連弩は、飛槍弦ともいい、これは一槍よく鉄甲も透し、五人掛りで弦を引いて放つ。べつに、石弾を撃つ石弩もある。 輜重には、木牛流馬と称する、...
五丈原の巻
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三国志