泗水
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「出師のご発議、われらに於てもしかるべく存じます。劉表、張繍とても、先ごろ手痛く攻撃された後のこと、軽々しく兵をおこして参ろうとは思われません。――それをはばかって、もしこの際、呂布のなすままに委せておいたら、袁術と合流して、泗水淮南に縦横し、遂には将来の大患となりましょう。彼の勢いのまだ小なるうちに、よろしく禍いの根を断つこそ急務と思われます」 。 曹操は左の手を胸に当て、右手を高く伸ばして、 。
× × × 。 冬は近づく。 泗水の流れはまだ凍るほどにも至らないが、草木は枯れつくし、満目蕭条として、寒烈肌身に沁みてくる。 呂布は、城をめぐる泗水の流れに、逆茂木を引かせ、武具兵糧も、充分城内に積み入れて、 。「雪よ。
呂布は、櫓に現れて、 。「われを呼ぶは何者か」と、わざと云った。 泗水の流れを隔てて、曹操の声は水にこだまして聞えてきた。「君を呼ぶ者は君の好き敵である許都の丞相曹操だ。――しかし、君と我と、本来なんの仇があろう。
荀攸は、心外なりとばかり、口を極めて、退くことの不利を説いた。 さらにまた、郭嘉が、 。「この下邳の陥ちないのは、泗水、沂水の地の利あるゆえですが、その二水の流れを、味方に利用せば、敵はたちまち破れ去ること疑いもありません」と、一策を提出した。 それは泗水河と沂水河に堰を作って、両水をひとつに向け、下邳の孤城を水びたしにしてしまうことだった。 この計画は成功した。