魚紋
「遠く、南蛮国へ密簡を送り、国王孟獲に、将来大利ある約束を与え、蛮兵十万を催促して、益州の永昌、越雋などへ働かせ、南方より蜀中を脅かさしめる――これ二路であります」 。 仲達の雄弁は、陳べるに従って懸河のごときふうがあった。「第三路は、すなわち隣好の策を立てて、呉をうごかし、両川、峡口に迫らせ、第四路には、降参の蜀将孟達に命じ、上庸を中心とする十万の兵をもって涪城を取らしめます。さらに、第五路には、ご一族の曹真将軍を、中原大都督となして、陽平関より堂々蜀に伐ち入るの正攻、大編隊を率いさせ給...
出師の巻
本文
三国志