輿論
輿論(よろん)とは
世間の人々の意見、世の中の大多数の声を指す言葉。現代でいう「世論(よろん)」とほぼ同じ意味を持つ。
三国志での使われ方
吉川版でも「輿論」はしばしば登場し、権力者の行動に対する世の中の反応を示す言葉として用いられる。皇帝や群雄がどう見られているかを表現する重要な語であり、人物の評価や政治の正当性を描くうえで欠かせない。
現代での使い方の例
・「政策に対する輿論は厳しい」
・「輿論に押されて方針を変える」
ソレ速ヤカニ奉行サルベシ。「これこそ、我々が待っていた天の声である。地上の輿論である。太守、何を迷うことがありましょう。よろしく曹操と力を協すべき秋です」 。
「しかし、ここから柴桑へ帰った諸官の者は、口を揃えて、周提督は、すでに和平の肚ぐみなりと、諸人のあいだに唱えていますが」 。「彼ら、懦弱な輩に、何で本心を打明けよう。仔細は輿論のうごきを察しるためにほかならない。或る者へは開戦といい、或る者へは降伏といい、味方の士気と異論の者の顔ぶれをながめていたのである」 。「ああさすがは」 。
魏の国内では、その頃戦捷気分に拍車をかけて、 。「この際、蜀へ攻め入って、禍根を断て」 。 という輿論さえ興ったほどである。司馬懿仲達は、帝がそれにうごかされんことをおそれて、 。「蜀に孔明あり、剣閣の難所あり、決してさような妄論にお耳をかし給わぬように」 。