旌旗

冒頭
旌旗(せいき)とは、軍勢や陣営を象徴し、部隊の所在や統率者の権威を示すために立てる旗類の総称です。戦場では視認性と合図の機能を兼ね、陣形の中心や進退の目印となります。
 
概要
吉川英治三国志』では、両軍の対陣を「彼我の旌旗」として描き、軍容の整斉や威儀を示す語として用いられます。祁山前の対陣で「旌旗のもとに、威儀おごそかに」と述べられるように、旗の下に将兵が集い、統制された軍の姿を成す要素として扱われます。
 
意味
「旌」は本来、房飾りなどを付した標識用の旗を指し、「旗」は一般のはたを指します。両字を合わせた「旌旗」は、将の大旗・部隊旗・門旗などを含む広い概念となり、軍の標識・権威・命令伝達の媒体をまとめて表現します。作中でも「大将旗」と並び、軍の中心を示す記号として機能します。
 
当時の文脈での使われ方
戦闘場面では、軍勢の気勢や密度を表す語として「旌旗天を震う」といった形で用いられ、部隊展開の視覚的な指標となります。 また、朝廷や諸州の兵を糾合する檄文中で「公明の旌旗を林集し」とあるように、旗が「義のもとへの結集」や「大義名分の掲揚」を象徴する比喩としても使われます。 さらに、祈禱・祭儀の場で護衛の武具類と並べて「旌旗」を立てるなど、軍事的権威を儀礼化した配置にも現れます。
 
吉川三国志での扱いと史実や演義との違い
旌旗は軍旗一般を指す用語であり、特定事件の改変というより、戦場・檄文・儀礼の各場面で共通して「軍の標識と権威」を表す語として用いられます。
「旌旗」登場回数
合計: 32回
0 2 4 6 8 2 桃園の巻 2 群星の巻 2 草莽の巻 3 臣道の巻 0 孔明の巻 4 赤壁の巻 1 望蜀の巻 4 図南の巻 6 出師の巻 8 五丈原の巻
最終更新日: 約2時間前