法螺貝
冒頭
法螺貝(ほらがい)とは、大形の巻貝の殻の先端に穴を開け、吹き鳴らして音を出す角笛状の器具です。人声より遠くまで届く低く長い音を得やすく、合図や警報のために用いられました。
概要
軍勢の行軍・夜襲・城攻めなど、視界が利きにくい状況では、一定の音を「取り決めの合図」として運用し、部隊の突入や退却、門の開閉などの同期を取る方法が発達しました。吉川三国志でも、城門付近で法螺貝が鳴り、それを「合図」と解して軍が一斉に動く場面が描かれています。
意味
語としては、法螺貝そのものを指すほか、そこから転じて「大げさに言い立てること」を法螺と呼ぶ用法もあります。ただし作中での法螺貝は比喩ではなく、実際の合図具としての用例です。
用法
作中では、城門への接近時に「法螺貝の音が尾をひいて長く鳴」り、それが内通者側の「合図」として認識され、突入を促す信号として機能しています。
史実との違い
吉川三国志では法螺貝を合図具として明示しますが、史実・演義の叙述では同種の軍中合図が必ずしも法螺貝と特定されない場合があります。