位階
冒頭
位階(いかい)とは、朝廷や組織の中での地位の段階や序列を示すことばです。
概要
後漢末から三国時代にかけては、官職や爵位が細かく体系化され、個人の政治的立場、待遇、儀礼上の権限、社会的名誉を規定しました。位階は昇進や恩賞の目標であると同時に、主君に仕える動機や、降伏・離反の計算にも関わる現実的な尺度となります。魯粛が、降参しても「位階は従事官を下らず」と説き、身分保持が降伏論の根にあることを述べる場面が見られます 。
意味
位階は、官僚制における序列一般を指し、官職の高下や、侯などの爵位、栄爵を含む広い概念として用いられます。作中でも、異民族が朝廷から与えられる名誉として「位階栄爵」が挙げられ、贈与が外交上の恩義や従属関係の形成に機能することが示されています 。
作中での用例
黄巾賊の内部では、大方・中方・小方といった称号が「その位階をも現わして」おり、集団内の序列表示として位階の語が使われます 。また孫権の陣営では、周瑜が曹操への屈従を避ける理由として、都へ上れば「位階は一侯を出ず」と待遇の上限を示し、政治的自立と身分秩序の関係を論じます 。
史実との違い
吉川三国志での位階の用法は、官職・爵位・栄典が名誉と実利の双方を持つという当時の制度感覚に沿う一般的なもので、史実や演義と大きく異なる独自設定は示されません。