支那

支那(しな)とは、中国を指す古い日本語の呼称です。

この語はもともとサンスクリット語の「チーナ(Cīna)」に由来し、それが中国を表す呼称として中国以外の諸外国で使われ、日本にも伝わりました。明治時代から昭和初期にかけては、特に学術用語や地理的呼称として一般的に使われていました。

しかし、以下のような理由により、現在ではほとんど使われなくなりました。

・1930年代以降、日中戦争や日本の対中政策を背景に「支那」という呼称が侮蔑的に使われることが増えた
 ・中国側からもこの呼称は蔑称と受け取られ、1946年に正式に「中華民国」あるいは「中国」と呼ぶよう日本に要求が出された
 ・戦後の日本では公的にも「中国(中華人民共和国、中華民国)」という呼称に置き換わっていった

吉川英治の『三国志』でも、時代背景的に「支那」という語が登場することがありますが、これは作品が書かれた昭和初期の表現としてそのまま残っているもので、現代的には不適切とされる可能性もあります。文学作品内での使用に関しては文脈や時代背景を理解した上で読むことが望ましいでしょう。

「支那」登場回数
合計: 30回
0 2 4 6 9 9 桃園の巻 0 群星の巻 6 草莽の巻 1 臣道の巻 2 孔明の巻 2 赤壁の巻 3 望蜀の巻 0 図南の巻 7 出師の巻 0 五丈原の巻
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