猪口才
猪口才(ちょこうさい)とは
「猪口才」とは、口先ばかり達者で実力が伴わないことを意味する言葉である。小賢しい、へりくつを言う、といった否定的なニュアンスを含む。日常的には「口だけ達者」「生意気な小理屈」という意味合いで用いられる。
三国志における用例
吉川英治『三国志』の中では、人物の言動を批判する際に用いられる表現として登場する。豪傑や名士が「実際の行動よりも言葉ばかり先立つ者」を軽蔑する際に使われることが多い。例えば、戦場での勇や政略での実績がない者が、弁舌ばかりで自己を飾る場合に「猪口才」と呼ばれる。
言葉の背景
「猪口」とは小さな酒杯のことを指し、そこから「小さい」「つまらない」という意味が派生している。したがって「猪口才」とは「小さな才覚」、つまり取るに足らない才知を皮肉った表現である。
まとめ