空城の計
冒頭
空城の計(くうじょうのけい)とは、兵力が乏しく城を守り切れない状況で、あえて城門を開放して虚を示し、敵に伏兵や策謀を疑わせて退かせる計略です。
概要
吉川英治『三国志』では、蜀の諸葛亮孔明が魏軍の迫来を受けた際に用いた策として語られます。孔明は四門を開け放ち、門前を清掃させ、守兵にも敵前で居眠りするように命じて、城内の緊迫を隠しました 。さらに自ら櫓の高楼に上り、香を焚いて琴を調べ、落ち着いた態度を示します 。
意味
この策の要点は、実際の守備力ではなく、敵将の心理を戦場の決定要因として利用する点にあります。城門が開き、秩序が保たれている光景は、伏兵の誘い込みや奇襲の準備と受け取られやすく、攻撃側に慎重さを強制します。作中でも、司馬懿仲達は城下近くで孔明の姿と琴の音を確かめたうえで、四門開放の状況を「誘い入れんの計」と判断し、迂闊を戒めて撤退を命じます 。
関連人物
史実との違い