四海

四海(しかい)とは
四海とは、中国古代の表現で「天下」「世界」を意味する言葉である。文字通りには「四方を囲む海」を指し、中国の中心を取り巻く世界全体を象徴的に表現している。
 
歴史的背景
古代中国では、四海の内はすべて天子の支配領域とされ、「四海に一家を成す」「四海安んず」といった言葉が用いられた。これは、天下が一つの秩序に統合され、平和が実現する理想を示す表現である。
 
三国志での用例
三国志の物語の中では、「四海の乱」「四海に名を知られる」などの形で登場する。すなわち、天下全体の混乱や統一、あるいは英雄の名声が広く行き渡ることを意味している。後漢末の乱世を描く際に、「四海騒然」といった表現で天下大乱を形容するのが典型である。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川英治三国志』でも「四海」は比喩的表現としてしばしば登場し、天下が大乱に陥る状況や、逆に統一への希求を表す言葉として用いられる。具体的な地名ではなく、天下を象徴する詩的・文学的な表現としての役割が大きい。
「四海」登場回数
合計: 13回
0 0 1 2 3 1 桃園の巻 0 群星の巻 1 草莽の巻 2 臣道の巻 1 孔明の巻 3 赤壁の巻 1 望蜀の巻 2 図南の巻 0 出師の巻 2 五丈原の巻
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