聖駕

聖駕(せいが)とは
聖駕とは、皇帝の外出や行幸を尊んで呼ぶ言葉。もともと「駕」は車に乗ることを意味し、「聖駕」で「聖なる御車」、すなわち「天子のお出まし」を指す。
 
歴史的背景
中国では古代から皇帝を「聖」と称え、その行動や命令に敬称をつけて表現した。「聖旨(みことのり)」「聖恩(みめぐみ)」などと同じく、「聖駕」も尊敬語であり、皇帝が動く際の公式な呼称となった。
儀式や文書の中で「聖駕親征(皇帝自ら出陣すること)」「聖駕幸臨(皇帝が行幸されること)」といった形で用いられる。
 
三国志での関わり
三国志においては、献帝が群雄に護送される場面や、皇帝の行幸・出迎えを描く場面で「聖駕」という表現が使われる。これは実際の歴史でも用いられた言葉であり、単なる移動ではなく、皇帝の権威を象徴するものとして重視された。
 
吉川英治三国志での扱われ方
吉川英治三国志』でも、献帝が乱世の中で各勢力に翻弄されながら移動する際に「聖駕」と表現されている。形だけの権威を示す「聖駕」は、後漢王朝の衰退と、皇帝権威の空洞化を強調する文学的効果を持って描かれている。
「聖駕」登場回数
合計: 2回
0 0 0 0 1 1 桃園の巻 0 群星の巻 1 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
Last updated 約5時間 ago