献帝
献帝(けんてい)とは
生涯
人物
温厚で才気もあったとされるが、幼少で帝位についたため主体的に政治を行う力はなかった。常に権臣に翻弄され続けたことから、無力な存在として語られる一方で、その忍耐と従順さは「時代の犠牲者」としての悲哀を感じさせる。
関連する人物
・霊帝:父。宦官政治の末期に亡くなった。
・劉弁(少帝):兄。董卓によって廃され殺害された。
・董卓:献帝を擁立しながら実権を握った。
・曹操:献帝を保護しつつ実質的に権力を掌握した。
・曹丕:献帝から帝位を禅譲され、魏の初代皇帝となった。
有名なエピソード
・「衣帯詔」:曹操を排除するため、献帝が密かに諸侯へ下したとされる詔勅。
吉川版では、献帝は「傀儡として翻弄される幼帝」として描かれ、その無力さと悲しみが漢王朝の衰亡を象徴する。物語の中で光を放つ英雄ではないが、「大義の看板」として群雄が争う理由づけの中心に置かれている。
「献帝」の基本情報
総登場回数
35回
活動期間
8巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
五丈原の巻
最も活躍した巻
群星の巻
(13回登場)