苦肉の計
冒頭
苦肉の計(くにくのけい)とは、自らが肉体的苦痛や処罰を受けて真実味を作り、敵(場合によっては味方も)を欺いて目的を達する計略です。吉川英治『三国志』では、呉の黄蓋が周瑜の意図を承知のうえで百打の笞を受け、内紛を装って曹操側を欺く筋立てとして示されます
概要
作中では、周瑜が「陣中の内争を外に発してみせ」る形で黄蓋を厳罰に処し、それが曹操を欺くための仕掛けであると孔明が説明しています 。黄蓋はこの処罰が計略であることを闞沢に明かし、「まず味方を欺かんがためにわざと百打の笞をうけた」と述べます
意味
苦肉は文字どおり自分の身を痛めることで、計は計略を指します。自傷や受罰を「証拠」として用い、降伏や内通が真実であるかのように見せかけ、敵の判断を誤らせることが要点です。作中でも曹操方はこれを「呉の黄蓋と周瑜がたくみに仕組んだ計画」と捉え、苦肉の計が一連の謀略の起点であると語られます
作中の用例
黄蓋の負傷と怨恨を装う状況を踏まえ、闞沢が使者として曹操に近づき、「黄蓋は…百打の刑杖を加えられ…ひそかに一書を認め…丞相に気脈を寄せらる」として投降を申し出ます 。曹操はこれを「これしきの苦肉の計」と断じ、偽計である可能性を指摘します
関連人物
史実との違い