貂蝉

貂蝉(ちょうせん)とは
貂蝉は、『三国志演義』および吉川英治三国志』に登場する伝説的美女である。正史『三国志』(陳寿著)には登場せず、後世の創作によって生まれた架空の人物と考えられている。中国四大美女の一人に数えられる。
 
生涯(物語上の設定)
貂蝉は絶世の美女で、王允の養女とされる。董卓の横暴に苦しむ朝廷を救うため、王允が仕掛けた「連環の計」に協力し、董卓呂布の仲を裂いた。董卓呂布の両方に寵愛され、二人の間に愛憎を生じさせ、最終的に呂布董卓を討たせることに成功した。
その後の行方については諸説あり、呂布と共にいたとも、歴史から姿を消したともされる。
 
人物
貂蝉は「傾国の美女」と呼ばれるほどの美貌を持つ女性として描かれる。彼女の存在は「美人計」の典型であり、戦乱の行方を左右する象徴的存在となった。物語では、ただの操り人形ではなく、董卓の暴虐を憎み、国家を憂う心を持つ女性として描かれることも多い。
 
関連する人物
王允(養父であり、計略の発案者)
董卓(彼女に溺れ、権力を振るったが最後は滅ぶ)
呂布(貂蝉を愛したが、最終的には董卓を裏切るきっかけとなった)
 
有名なエピソード
王允の「連環の計」によって董卓呂布を離間させた。
・「月下の貂蝉」の場面が有名で、月をも恥じさせる美しさとして語られる。
 
吉川英治三国志での扱われ方と史実との違い
吉川英治三国志』でも貂蝉は主要人物として描かれ、物語を大きく動かす役割を担っている。しかし史実には貂蝉の存在は確認されず、『三国志演義』を通じて創作された人物である。つまり、彼女は「史実の三国志」には登場しないが、物語においては董卓の悪政を終わらせる象徴的な存在として重要な役割を与えられている。
「貂蝉」の基本情報
総登場回数
175回
活動期間
3巻にわたって登場
初回登場
群星の巻
最終登場
臣道の巻
最も活躍した巻
群星の巻 (157回登場)
「貂蝉」登場回数
合計: 175回
0 39 78 117 157 0 桃園の巻 157 群星の巻 13 草莽の巻 5 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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