截天夜叉

冒頭
截天夜叉(せってんやしゃ)とは、黄巾賊や群盗の側が用いる異名の一つで、妖鬼の夜叉になぞらえて人並外れた勇猛さや凶暴さを誇示する呼称です。吉川英治三国志』では、黄巾の残党が割拠する羊山で、巨漢の賊将何曼(かまん)が自ら「截天夜叉何曼」と名乗って姿を現します。
 
概要
作中の「截天夜叉」は個人名ではなく綽名であり、何曼が鉄棒をかい込み、馬にも乗らずに陣頭で曹操に挑戦する際の自己規定として機能します。
 
意味
夜叉は本来、仏教由来の鬼神名で、転じて荒々しい鬼のイメージを帯びた語です。そこへ「截天」を冠することで、天をも断つほどの勢い、すなわち常軌を逸した武威・猛勢を誇る修辞となります。作中でも、何曼は「曹操はどこにいるか。真の曹操ならこれへ出て、われと一戦を交えろ」と公然と挑発し、異名の誇示と挑戦が一体として示されます。
 
関連人物
何曼(かまん)は羊山の賊勢力の一角として現れ、「截天夜叉」を名乗って曹操軍前に出ますが、曹洪の迎撃を受けて討たれます。
 
史実との違い
吉川三国志では「截天夜叉」という異名で人物像を際立たせる一方、史実・演義での何曼黄巾残党の将として討伐される記述が中心で、異名の強調は創作的な色合いが強いとされます。
「截天夜叉」登場回数
合計: 1回
0 0 0 0 1 0 桃園の巻 1 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 0 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
最終更新日: 約2時間前