歩騭
冒頭
歩騭(ほしつ)とは、呉に仕えた文官・参謀で、対外戦略や外交方針の策定に関与する人物です。孫権の政堂に列する重臣の一人として登場します 。
生涯
作中では、孫権が重大な国策を決する評議の場に姿を見せ、文官側の列に連なる存在として描かれます 。また、魏との対陣において講和の必要が論じられた際、孫権の使者として曹操のもとへ赴き、条件交渉をまとめる役を担っています 。
人物像
拙速な軍事行動よりも、国力の消耗や敵国の利得を見越した計算を優先し、反対意見の中でも論旨を積み重ねて説く政策型の参謀として示されます。荊州進攻論が高まった席では、呉が動けば魏の利益になるとして進攻に反対し 、さらに兵力・軍需の損耗を挙げて慎重論を展開します 。
関係人物
有名なエピソード
荊州をめぐる呉の評議で、「荊州進攻は、断じてご無用です」と述べ、魏の思惑を外すため、魏と同盟して曹仁の兵を荊州へ向けさせる条件を立てる策を進言し、孫権がこれを容れて魏呉の条約締結へ動く流れが記されます 。
有名なセリフ
「荊州進攻は、断じてご無用です」 。
史実との違い
史実の歩騭は呉の内政・地方統治にも重きをなした重臣として知られるのに対し、吉川三国志では主として評議での進言や対魏交渉など、参謀・外交官としての局面が中心に扱われます。