高札
冒頭
高札(こうさつ)とは、官府が民衆に法令や布告を周知するため、門前や辻など人目につく場所に掲げた掲示札です。吉川英治『三国志』では、遷都の発令を「都門へ高札を立て」て触れさせた例があり、政令伝達の手段として描かれます。
概要
高札に記される内容は、兵の募集、命令の通達、罪状の公示など多岐にわたります。涿郡では黄巾討伐のため「遍く天下に義勇の士を募る」という布告文が高札として掲げられ、劉備がその文面を読み取る場面が置かれます。
意味
掲示による公示は、読み書きのできる者が内容を伝え広めることも前提となり、都市の群衆が札の周囲に集まることで、命令や情報が「公のもの」として成立します。作中でも、城下で高札が掲げられると人々がそれを囲み、新たな布令を知る描写が見られます。
当時の文脈での使われ方
高札は、単なる告知にとどまらず、政治的強制力や処罰の根拠を可視化する装置としても機能します。張松事件では、処刑の場に「罪状書の高札」が立てられ、罪目が箇条書で示されたとされます。
史実との違い