劉焉

劉焉(りゅうえん)とは、中国後漢末期の武将・政治家。漢王朝の皇族の一員であり、三国志の序盤で蜀の地(益州)を支配したことで知られる。

生涯
劉焉は、もとは朝廷で活躍した文官で、のちに天下が乱れた時代、漢王朝の内部抗争を逃れる形で益州(今の四川省あたり)に流され、そこで割拠するようになる。当初、劉焉は益州の牧として派遣されたが、地方に根をおろしたのち、半ば自立し勢力を拡大した。しかし、最終的にはその地方支配も安泰ではなく、群雄割拠の中、志半ばで病死した。劉焉の死後は息子の劉璋が後を継いだ。

人物
皇族出身で名家の生まれ。知略はあったが、三国志の中での活躍には限界があり、むしろ地方の泥沼で翻弄された印象が強い。

血縁
劉璋(りゅうしょう)が息子。
その他にも一族には略奪にあった息子や関係者が登場する。

関連する人物
劉璋(息子、後継者)
張魯益州周辺で同時期に自立した宗教的な勢力)
董卓(劉焉の時代に中央で権勢をふるった)

有名なエピソード
中央の混乱を嫌って益州に自ら赴くことを願い出た逸話があり、結果的に三国志の蜀(後の劉備の勢力)の基盤を築く前史となった。
益州に入ったのち、一族や配下の横暴で民心が離れ、彼自身がその制御に苦しんだ。

吉川英治三国志と史実で違う点
史実同様に劉焉が益州に入り自立を推し進める点は共通しているが、小説では物語の序盤に登場し、その後は主役級からは外れていくため、ドラマチックな描写や悲哀が強調されている。

劉焉は、乱世の予兆が本格的に大陸を包み込み始める時期に登場する、「三国志」を理解するうえで土台となる人物のひとりと言える。

「劉焉」の基本情報
総登場回数
18回
活動期間
2巻にわたって登場
初回登場
桃園の巻
最終登場
望蜀の巻
最も活躍した巻
桃園の巻 (17回登場)
「劉焉」登場回数
合計: 18回
0 4 8 12 17 17 桃園の巻 0 群星の巻 0 草莽の巻 0 臣道の巻 0 孔明の巻 0 赤壁の巻 1 望蜀の巻 0 図南の巻 0 出師の巻 0 五丈原の巻
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