参内
冒頭
参内(さんだい)とは、天子のいる宮中へ出向き、朝廷の儀礼や拝謁、奏上などに参与することです。吉川英治『三国志』では、勅命によって宮中へ急行する場合や、権力者が人を宮中に伴って栄誉を与える場合に用いられます。
概要
参内は、後漢末の政治における宮廷空間への出入りを指す語で、単なる移動ではなく、天子への近接と官僚機構の場に立ち会うことを含意します。たとえば、董承が天子に召されて「急いで参内」するのは、宮中における密命や恩賞の授受と結びつきます。
意味
作中では「参内せよ」という勅令や命令の形で現れ、形式上は天子の意思として発せられるため、受命者に強い拘束力を持つ語として機能します。何進に対し「いそぎ参内あるべし」と使者が伝える場面は、参内が宮中の政変や粛清と直結し得ることを示します。
当時の文脈での使われ方
参内は、朝廷の正統性を背景に人を動かす手段にもなります。曹操が宮門へ「参内して来た」とある場面では、宮中の動静を探り、朝廷内部の情報や主導権を得ようとする政治行動として描かれます。 また、曹操が関羽を「参内の車に誘」い天子に引き合わせる用例は、参内が栄達や官位授与の演出にも転用されることを示します。
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