桃園の巻
桃園の巻(とうえんのまき)とは
あらすじ
後漢末、帝室の衰えと宦官の専横、そして黄巾の乱によって天下は乱れに乱れていた。そんな中、幽州の劉備玄徳は流浪の身ながらも天下の行く末を憂い、やがて関羽・張飛と出会う。三人は義兄弟の契りを結び、乱世に義をもって立ち向かう決意を固める。
解説
「桃園の巻」は三国志の壮大な物語を導く序章にあたり、主人公たちの出会いと志を読者に示す役割を担う。ここでの義兄弟の契りは、後の数々の波乱や別離を予感させる重要なモチーフでもある。
位置付け
巻名の意味
「桃園結義」を巻名に冠することで、義を重んじる三人の姿勢を鮮烈に示し、読者に「この物語は義と忠誠のドラマである」という主題を提示している。単なる歴史叙述ではなく、人間の情と誓いが物語の核であることを象徴している。