蛇矛
蛇矛(だぼう)
概要
蛇矛(だぼう)とは、長い柄の先に蛇のうねりを思わせる大きな刃を備えた矛の一種です。吉川三国志では主に張飛の愛用武器として描かれ、丈八(約一丈八尺)の長柄に牙形の穂先を付した大矛として言及されます 。張飛が軍資を得ると真っ先に鍛造を命じた武器でもあります 。
意味
当時の戦場で、蛇矛は騎乗・徒戦の双方で突き、薙ぎ、払う動きを活かす長柄武器として用いられます。作中では横薙ぎに馬のたてがみをかすめる、雷光のように一閃して威圧するなど、間合いと威力を兼ね備えた使い方が目立ちます 。
関連人物
張飛の代名詞的武器であり、初陣級の戦いから常に手にします。黄巾賊討伐で長柄の蛇矛をふるい屍を積むほどの戦闘を演じたと語られ 、虎牢関では呂布の方天戟と拮抗して名を高めます 。長坂ではただ一騎で橋を守り蛇矛を横たえて敵軍を退けた場面が描かれ 、水戦では周善を一撃で斬る威力も示されます 。
歴史
物資調達の折に鍛冶を呼び寄せ、蛇矛や軍装を整える記述があり、軍備の整備と武器の象徴性が結びついています 。
史実との差